関東流山門
先日、例のお寺さんの、山門の屋根足場撤去に
参上しましたぁ。
屋根瓦工事は、お盆前に完成!していたのですが・・・
棟柄、関東大青海のメンド漆喰を名人左官が仕上げてくれるので、
足場は、残しておいた物件です。
仕上がってましたよー!↓
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そう、東京大学の赤門・川越城等に見られる、
丸型の大青海。。これぞ!関東流。。
そこの目地に、名人左官が、ワカメ(つのまた)を煮出した本漆喰で
仕上げてくれました。
色は、群青色(ぐんじょういろ)をベースに、瓦屋ん家の邪魔にならない
よう配慮して、押さえた「藍色」っぽく仕上げておいたぞ!
っと、言っていました。
決して出しゃばらない、わかる職人同士の配慮。。
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さーて、屋根足場をばらしまひょ。。。↓
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お寺さんの都合で、袖塀は白壁でとのご要望です
養生シートが掛かっていますが・・・・見て↓
はい、亀甲形のなまこ壁です。
通常、×点の漆喰に、中を黒ペンキ等で塗って、
これがなまこ壁だ!的な事抜かしているのとは
次元が違います。。逆に、白だけのアクセントで
魅せるのは、かなりの技量が必要なのだそうです。
左官工事、裏側腰壁は洗い出し仕上げ、衝立は大磯の洗い出し。
さーて、屋根足場はずして、お掃除・お掃除↓
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お世話になりました。。
この、本足場も、瓦を傷付ける事なく、
本日解体完了との連絡がありました。とさ。。
ちなみに・・・ビフォー↓
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簡単に葺き替えられちゃった屋根を、
創建当時の雰囲気に戻してやった工事でした。
漆喰影盛り・紐漆喰等は、瓦で復原してあげまちた。
2021-10-23 19:05
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コメント(6)
いや〜、ちょうどのタイミングで行けて良かったです!!
陽が当たると、ホントに背景の青空を見透かしたように、あざやかな青になりますね〜(^^)
名人の言葉も勉強になりました!
ありがとうございました〜
by 瓦人 (2021-10-23 20:02)
瓦人さん>遠路遙々700キロの道のり・・・
お疲れ様でしたぁ。
別注の、鬼瓦・切り隅等々。ご対応ありがとうございました。
地域性の本質。所違えど、共通する面ってありますでしょ?
猫も杓子も共通マニュアルじゃないですよね。
まだまだ、無限に広がる歴史ある日本瓦の美。。
先人達の良いところの教えを守って再現する。。
それだけでも、十分なのですが、
いかんせん、その事すら、分かってない連中が多く
なっていることが、心配です。(笑)
by お洒落な屋根 (2021-10-24 19:00)
青海波の漆喰は鏝絵と同じ様な顔料を混ぜて作られてるのでしょうか。
明るすぎず暗すぎず,いぶし瓦の色にマッチした絶妙な色合いは左官さんのセンスを感じます。
ところで漆喰は雨に濡れないように青海波の瓦の外面よりもこの位内側にひかえた方がいいよとかいう目安みたいなのありますか?
by まだまだ勉強中 (2021-10-30 23:35)
まだまだ勉強中さん> はい、名人左官が絶妙の配合で仕上げてくれました。
これ実話なんですが、まだ契約もすんでないのに
漆喰漆喰のちりは、8分か?1寸か?と左官棟梁との
打ち合わせ。(笑)あれこれ試行錯誤の結果
今回は、1寸仕上がりで仕上げてあります。
青海上薄紐熨斗の台面積むのをを加味して
ぎりぎりの選択です。
つのまたを煮出した漆喰は、多少の雨水では
喰われない代物です。
by お洒落な屋根 (2021-11-04 18:20)
ありがとうございます。勉強になります。
長く使われる素材や製法はたくさんの人の知恵や経験が詰まった代物で,それが形あるものとして残っていくのはとっても大事ですね。
by まだまだ勉強中 (2021-11-07 18:09)
まだまだ勉強中さん>ズバリその通りですよね。
諸先輩方より、被せ青海は雨が漏るので
良くない。っとの教えを頂きましたが??
やらないにこしたことはないのですが?
昔っからあるデザイン、意匠。
リスクを背負ってでも、貫き通す。
そこんとこが重要です。
「お洒落は我慢」。。
今の時代、ボンド等もありますので、
うまく、併用しながら、お洒落を貫いて
行きましょうね♪
by お洒落な屋根 (2021-11-08 17:42)